
第11回奄美大島ウミガメミーティング開催のお知らせ
奄美海洋生物研究会 会長 興 克樹
2013年6月26日に龍郷町渡連海岸において、アカウミガメとタイマイの交雑種と思われる個体が産卵しました。交雑種の産卵は国内では初めての記録で、学術研究用に許可を頂き、産卵した卵のうち20個を採取し、NPO法人日本ウミガメ協議会に協力し、当研究会で人工ふ化に取り組みました。
ふ化容器の中で採取した卵は、8月11日からふ化が始まり、8月13日までに16個体がふ化しました。また渡連海岸の自然状態の産卵巣では、8月11日に確認したところ、高温により砂中で死亡幼体がみられたため、産卵巣を掘り起こし、ふ化幼体37個体を緊急保護しました。
現在、奄美海洋展示館予備水槽で、合計53個体を一時飼育しています。ふ化幼体の取扱いについては、現在未定で関係機関と協議中ですが、研究機関で精査後、海へ返す方針です。
今回のミーティングでは、ふ化幼体の調査のため来島されている東京大学大学院生の上野真太郎さんに、ウミガメの雑種問題や今回の産卵個体、ふ化幼体の位置づけや外部形態の特徴等について講話をして頂き、ウミガメの雑種についての理解を深めたいと思います。
その他、5年ぶりに産卵が確認された名瀬湾三角浜でのふ化率調査結果報告や、アカタイ人工ふ化調査報告、アカウミガメや雑種のふ化幼体の室内観察を予定しております。
参加費無料で、申込みは不要です。お気軽にご参加下さい。
「第11回奄美大島ウミガメミーティング」〜ウミガメの雑種を考える〜
日時 平成25年8月17日(土)午後6時〜7時
場所 奄美海洋展示館2階映像ホール
内容 1.講話「ウミガメの雑種について」上野真太郎(東京大学大学院)
2.報告「アカタイ人工ふ化調査」「三角浜ふ化率調査」興克樹(奄美海洋生物研究会)
3.ふ化幼体観察会(室内)
主催:奄美海洋生物研究会 参加費無料 事前申込不要
(お問い合わせ)奄美海洋生物研究会 担当:興(おき)090-8914-9801